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iamas in tokyo

コーディネーター:前田真二郎(映像作家)
スタジオ2 [タイムベースドメディア]准教授
主な作品「オン」(2000、香港国際映画祭)、「日々13 full moons」(2005、山形国際ドキュメンタリー映画祭)など。現在、DVDレーベル? SOL CHORDの監修を務める。

瞑想メディア
メディテーション(瞑想)の基本は呼吸だそうです。呼吸のリズムは意識的に制御できますが、意識せずとも止まることはありません。そのような特性が無意識への扉になるというわけです。私はそれに近いことを写真やテレビ、映画などの実写映像を見るときに感じます。現実の風景、文字や記号、絵画やアニメーションを見るときとは異なった精神状態がそこにはあります。それは、映像世界に没入しようとすると同時に見るものが偽物であると認識するといった両義的な感覚です。今世紀の実写映像表現は、見る人が自身のコアにアクセスするためのメディアとして制作されるでしょう。
 

On 01| 2001|前田真二郎
1秒間に30コマの静止画が連続表示され動画像は生成されます。以前制作した映像作品「オン」は72分なので、12万以上の静止画が含まれることになります。それら1コマごとの明るさを調べ、暗いコマから明るいコマへ順番を並び替えて見てみたいと思いつきました。

sight seeing spot |2007|萩原健一
写真行為において理想のセルフイメージを得ようとする人間の振る舞いに着目した動画ポートレート。有名観光地を訪れる人々が自身と向き合う姿を高精細に記録しました。展示空間では被写体の自分を見つめる眼差しと鑑賞者の眼差しを完全に一致させることを目的としています。

A planet|2001-2007|宇田敦子
「A planet」は、インタラクティブシネマのインスタレーション作品です。オリジナルデバイスのハンドルを廻して、 コンピュータのマウス代わりに、ふたつの映像の再生速度を制御しています。

Time Machine!|2002-2007|赤松正行
「Time Machine!」は、映像によって時間を自由にあやつる作品です。鑑賞者自身が映像に登場し、コントローラを使って時間を操作します。刻々と流れゆく時間のなかで、時間、そして自分自身の存在に思いを巡らす不思議な感覚を体験することができます。

A Piece of Sunsession #02|2001|齋藤正和
この作品はプログラムによって自動編集されており、そのことで予期しないカットの衝突と映像へのある距離感が生まれます。その衝突と距離感、静止画と動画の混在は、リズムとなって独特の没入間を創り出します。


「いまからだ」では7つのエリアに7つのテーマを設けました。それぞれのエリアでは異なるバックグラウンドを持った7人の教員がコーディネートを担当しています。